東京近郊で、木組みと土壁の家づくりを実践しています。

2010年11月22日

鎌倉探索

 11月20日、紅葉が始まった秋晴れの鎌倉市街を探索した。これまでに市内で5件の家づくりに携わってきたので、おおよその地図は頭に入っている。露地や山道が多いこの町は、時間のゆとりのあるとき、行き場所を特定しないで歩いのがいい。ところどころに残る石積みの擁壁、竹垣、庭などと釣合の取れたいい家を、じっくり眺めながら歩くひと時は時間の経つのを忘れる。

 この日は、鎌倉市駅から、笹目と由比ガ浜で建てた家を眺め、和田塚駅から江ノ電に乗り、腰越で設計事務所を始めている和温スタジオの高橋理恵氏を訪ねるコースで歩いた。大船駅までもどって金沢八景行きのバスに乗り、横浜市山の家で開催された木の家ネットの総会に夕方から参加した。

鎌倉・石川邸.jpg


 最初に尋ねた笹目の家は2007年に竣工したもので、庭師による植栽が建物とバランス良く整備されている。山を背景にして、静かなたたずまいの家が多いこの界隈に、少しずつ馴染んできている様子が見て取れて嬉しかった。土佐漆喰塗り曲面鎧仕上げの妻壁、大谷石積みの塀、苔と植栽が、時間の経過とともに、きっとさらに味わい深いものになると想像し、何度も振り向きなから後にした。


鎌倉・岡部邸.jpg


 江ノ電の線路を渡ると、ほどなく2001年に竣工した由比ガ浜の家に着く。10年間という時間の経過がしっかりと現れていて、どっしりとした姿である。竹小舞土壁塗りに色土を塗って仕上げた外壁は、自然の洗い出し仕上げ風となり、黒くなった杉材の架構に似合っている。まとまった敷地が細かく開発されて無国籍風の建物も珍しくない鎌倉にあって、ここではほっとする空気を感じられた。

 腰越で小さなカフェを開いている高橋理恵氏は、5年前に当事務所から独立して鎌倉で仕事を続けている。江ノ電が道路を走る様子を眺められる店は、こじんまりとしているが、板や漆喰塗りで仕上げられた居心地の良い空間である。コーヒーと自家製カレーも、セットで1000円という金額からすれば納得できる品質だと思った。鎌倉・カフェ・設計士とライフスタイルとして、自分らしい生き方を続けている様子で今後が楽しみである。

 夕方から21日に掛けて参加した木の家ネットの総会は、とにかく熱い思いの人が集まる場で、元気をもらった。密度の高い会合を開くまで走り続けてくれた関係者の方々の御努力には、頭の下がる。日を改め、頭を冷やしてから会に参加した経験をまとめたい。

 2011年11月22日 高橋昌巳


 

 
 
posted by 高橋昌巳 at 20:40| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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